公開日 2023年12月11日
2023年12月5日(火)の昼休みの時間帯に,第104回拡大版さぽっとカフェをオンラインで開催しました。今回は「吃音を考える」と題し,講師として糸賀亜美先生(出雲医療看護専門学校 教員,言語聴覚士)と,和崎晃典先生(島根県立隠岐養護学校 教員,島根言友会 会長)をお招きしました。
当日は, 島根大学,島根県立大学,地元医療関係者,県外の大学の他25名の参加がありました。
はじめに,糸賀先生から吃音の基礎的な内容について,発達性吃音(2~5歳)は人口5%に発症するが自然回復で1%程度になること,男女比では3~5対1と差があるという説明がありました。自覚的な吃音の程度については年齢に伴い軽くなるが,逆に阻止(どもり)は増える傾向があり,島根県では吃音の相談や治療を受けられるところが十分にないため,気軽に相談できるところが必要だろうとお話いただきました。
次に2022年に設立された島根言友会の会長である和崎先生からは,全国組織で設置された言友会は,吃音がある方のセルフヘルプグループで,吃音があってもなくても,豊かに生きるというのはみな同じであるという会長の思いなどを伝えていただきました。また,どのような時に吃音が出るのか,吃音は歌を歌く時には出ない等,知らないことを教えていただきました。
あわせて事前に参加者から質問があった「吃音がある方への対応・コミュニケーションの仕方」については,考え方に個人差がありどのようにして欲しいか,どう思っているかを直接聞いてもらうことが本人にとって理解と安心感につながると説明がありました。
講演後の質疑応答についても,分かりやすく丁寧にお答えいただきました。