島根大学 ダイバーシティ推進室

女性研究者の声/佐藤 鮎美 先生(人間科学部 講師)

 

私は2017年に島根大学に着任しました。家族心理学・発達心理学が専門で、子どもを取り巻く環境(絵本、テレビ、iPadなど)が母子コミュニケーションや社会認知発達に与える影響を研究しています。

大学に来てから積極的に他学部の先生方と研究を行いました。中でも「女性研究リーダー育成支援事業」では、石見神楽など自身の研究テーマと離れた、科研ではできない研究に挑戦でき、人脈が広がりました。また、こちらに来てから結婚し、2022年秋に出産、夫婦で育児休業を取得し、2023年8月に復帰しました。

地方の良いところとして、圧倒的に住環境がいいということがあります。都会では考えられないような快適で広いところに家族で住んでいます。日中、息子は「本のほいくえん」という大学と提携した企業主導型保育園に預けているのですが、新しい園のためか先生方もエネルギッシュで面倒見がよく安心して任せられます。しかも、申請すれば夜は8時まで見てもらえる上、日曜日も温かい給食付きで預かってもらえるので、入試業務の時など、とても助かっています。

島根に住み始めて、いろいろ宝探しをする感覚で街や地域のいいものを発掘して、自分の中に知識としてストックしていく過程を楽しんでいます。半面、都会では学会や研究会など、勉強する場がたくさんあります。今はオンラインで学会に参加することもできるようになりましたが、時々は都会に出張したまま、オンライン勤務ができたりするといいですね。

私が育児休業を取得した年から育児休業を2回に分けてとれるようになったので、年度末の3月に1週間だけ勤務し科研費の執行処理ができました。ただし、育児休業中に科研費の使用はできなかったので、育児休業中も家で本を読んだり育休明けの準備をしたりするために科研費が使えたらと思いました。ダイバーシティ推進室で確認してもらったら、他の先生に手続きをお願いすることで、使えるそうですね。このような情報が共有していけたらいいと思います。