公開日 2018年07月27日
2018年7月27日(金)、女子中学生・高校生を対象に、神戸天然物化学株式会社出雲工場で現場見学ツアー「これは何?『化学分析』について知ろう」を実施しました。
医薬工場における「分析」技術の重要性や、さまざまな分析機器と実際の業務の見学を通して、仕事の魅力や科学の役割を学び、理系進路選択について考えることが目的でした。今回は、女子中学生4名とTAとして島根大学女子学生1名が参加しました。
まず、工場での原材料の入荷から製品の出荷までの品質管理の仕事について、女性技術者の方々よりお話を伺いました。さらに、入荷した原材料のラベルが貼り間違えているかもしれないので、試験を行って原材料に適したものであることを確認し、製造するなど、原薬を製造する際の分析の重要性について学びました。
その後、「分析棟」に行き、小数点以下5桁まで計れる精密天秤や、物質の水分量を計る機械など様々な分析機械と実際の工場を見学しました。女子中学生たちは、実験室で白衣と手袋をつけ、5つの金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、銅、モリブデン)を溶かした水溶液を白金線の先につけてガスバーナーの炎の中に入れて、炎の色を見る炎色反応の実験を行いました。オレンジ色、紫色などを呈した炎の色から、水溶液の金属が何かを推測しましたが、炎のオレンジ色と黄色の区別が難しく、答えが分からないものもありました。
参加した女子中学生は、実際に工場で働かれている方に質問をしたり、炎色反応を体験したりして熱心に話を聞いていました。
見学ツアー終了後、参加者からは、「今回の取り組みはとても楽しくて来年もたくさんの体験に参加したいと思った」「将来につながることだから参加して良かった」「理系の会社の仕事現場や化学分析の体験を通して、理系への就職をしようかなと考えるようになった」などの声が聞かれました。
JST女子中高生理系進路選択支援プログラム「しまねガールズ・サイエンスプロジェクト」 島根大学は科学技術振興機構(JST)からの受託事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」により、女子中高生の科学への興味を促し、自分自身の将来を見据えたキャリアデザインを考える場を提供し、理系のイメージを変え、理系キャリアの意識醸成を図ることを目的に、「地域とともに課題を見つめ、キャリアをデザインする-しまねガールズ・サイエンスプロジェクト」を実施しています。