島根大学 ダイバーシティ推進室

体験学修「天神川をちょっこしピッカリ!」を実施しました

公開日 2018年07月14日

2018年7月14日(土)、女子中学生・高校生を対象に、認定NPO法人自然再生センターによる天神川の水草刈りや水質調査、生き物観察会などのワークショップ「天神川をちょっこしピッカリ!」を実施しました。

水草の役割や悪影響について知るとともに、自然の保全、自然の再生、自然環境の維持管理やその仕事を知ることで、理系進路選択について考えることが目的でした。

まず竹の棒を使っての水草刈りが始まりました。最初は慣れない水草刈りに苦戦をしていましたが、コツをつかみ余裕が出てくると、水草の中にいる生き物のことで会話が弾み始めました。次に、島根県環境保健公社の方の指導の下、天神川の水質調査に移行しました。水質調査は、透視度計を用いた水の透明度の測定や、COD等を測定出来るパックテストを用いて行いました。また、水質調査の一環として、川から網で採取してきた生き物たちを分類・観察しました。

今回のワークショップには女子中学生2名を含む計33名が参加しました。

ボラやヤゴ、そして15cm以上もあるテナガエビまで多様な生き物を観察することが出来、その生き物の多様性に皆驚いていました。「これ、何ていう名前?」、「触ってもいい?」、「えっ、うねうねしとるー」、「普段はどんなものを食べているんですか?」等、子どもから大人まで生き物に詳しい講師や大学生に聞いて知識を深めつつ、実際に触りながら分類を進めていきました。結果、天神川の水は「やや綺麗」であることが分かりました。

生物の住処でもあり、水質浄化には欠かせない水草。しかし、水質が綺麗になってきたことによって繁茂している水草を放っておくと、船のスクリューに絡まること、腐ってヘドロ化した水草が原因で悪臭がすること等の悪影響も出てきています。昔のように、水草を適度に刈り取ることで、きれいな水辺を保つことができ、今回刈り取った水草は大根島の畑へ搬入され、土壌改善の資源として有効活用されることとなりました。

大人の参加者の中には子供たちの保護者もおり、身近な川や生き物を通して、その方たちの理系のイメージを広げることができました。また、参加した女子中学生にとっても、将来、理系進路選択への一役を担う活動体験になったのではないかと思われます。

JST女子中高生理系進路選択支援プログラム「しまねガールズ・サイエンスプロジェクト」
島根大学は科学技術振興機構(JST)からの受託事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」により、女子中高生の科学への興味を促し、自分自身の将来を見据えたキャリアデザインを考える場を提供し、理系のイメージを変え、理系キャリアの意識醸成を図ることを目的に、「地域とともに課題を見つめ、キャリアをデザインする-しまねガールズ・サイエンスプロジェクト」を実施しています。