女性技術者・研究者の声/株式会社キグチテクニクス

女性技術者が活躍するグローバル企業
(株)キグチテクニクスは1961年に設立され、金属や複合材料などの試料調整から試験片加工、各種試験までを一貫して行う企業です。GE(ゼネラル・エレクトリック)、ロールス・ロイス、プラット・アンド・ホイットニーといった世界三大エンジンメーカーから認証を受けており、海外の有名航空機・エンジンメーカーや、国内の一流自動車メーカー・製造業からも多数の試験依頼を受けるグローバル企業として活躍されています。製品検査の順番待ちが 出るほどの需要が、その技術力の高さを物語っています。
今回、女性技術者の採用について、木口社長と安井総務部長にお話を伺いました。
2019年時点で4名だった女性技術者は、現在13名に増加し,技術者全体に占める女性の割合は39.4%にまで上昇しました。今年度の新入社員のうち半数が女性で、「特に地元・島根県出身の優秀な女性にぜひ活躍してもらいたい」とお二人は語ってくださいました。女性が働きやすい環境整備にも力を入れており、改装された女性用更衣室やトイレは洗練されたデザインで、細やかな配慮が感じられます。
また、現場で活躍する2名の女性技術者にもお話を伺いました。
試験部 複合材料試験課 荒川 七海さん
「私は広島大学総合科学部を卒業し、令和2年に入社しました。現在は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)など複合材料の疲労試験、非破壊検査などを担当しています。大学では文系でしたが、“試験”という仕事に興味を持って入社し、社員勉強会や先輩の指導を受けながら知識を深めてきました。仕事とプライベートの両立がしやすく、産休・育休制度も整っているので、これからも安心して働ける職場です。」
試験部 疲労試験課 内田 珠梨さん
「島根大学総合理工学部を卒業し、令和5年に入社しました。在学中はNEXTA(次世代たたら協創センター)で学び、企業の方と接する機会も多く、会社見学を通じてキグチテクニクスに惹かれました。大学時代にはダイバーシティ推進室の『SUN‘INガールズ』の活動にも参加し、中高生にNEXTAを紹介しました。現在は主に金属の疲労試験を担当しており、NEXTAの航空機プロジェクトとの共同研究にも関わっています。昨年は同じ部署に島根大学自然科学研究科から後輩の女性も入社し、一緒に働いています。」
お二人とも地元出身で、ご自宅から通勤されており、楽しそうに生き生きと話してくださったのが印象的でした。今後は「島根大学の女性研究者ご縁ネット」にも参加くださるとのことで、大学と企業、そして女性技術者をつなぐネットワークの広がりが期待されます。