島根大学 ダイバーシティ推進室

女性研究者の活躍促進に関するセミナーを開催しました

公開日 2023年03月30日

 2023年3月13日にSAN’INダイバーシティ推進ネットワーク主催の「女性研究者の活躍促進に関するセミナー」を開催しました。

 SAN’INダイバーシティ推進ネットワークでは,山陰地域における女性教員増と活躍促進を目指しています。しかし,地方の大学,高専等では女性教員の応募が少ないことから,実際に母校で教員になられた先生,又は上位職になられた先生に経験談等をお話しいただくため本セミナーを企画しました。
 まず,本学の藤田理事(ダイバーシティ推進室長)から,SAN’INダイバーシティ推進ネットワークにおいて持続的に山陰地域に根差したダイバーシティを推進するため,女性教員の活躍促進に関して活発な意見交換をお願いしたいと開会挨拶がありました。
 続いて,共同実施機関に所属の5名の女性研究者から,研究内容や,ご自身の経験についてお話しいただきました。研究が好きだから大学院進学を目指された際に家族から反対された経験や,研究職になってから教育の楽しさが分かり働きながら大学院に進まれた先生,或いは専門分野で地元へ貢献したいと考えUターンで教員になられた先生もありました。
 上位職になられた先生方からは,ご自身の略歴(キャリアパス)と現在の職での研究等について説明いただきました。上位職になったことで,企業からの共同研究の申し込みが増えたこと,学会本部の仕事が増えたこと,学内業務が増えるなどはありますが,男女とも活躍できる環境にするためには意思決定の場に参加できる上位職者になることが必要であること,さらに,これまでの(男性)社会が求める「男性的リーダー像」に囚われない,自身が目指すリーダー像が必要であるとお話しいただきました。

 後半は,パネルディスカッションとして講演いただいた先生方がパネラー,河野学長特別補佐(ダイバーシティ推進担当)がファシリテーターとなり,「中高生への理系進路選択支援」「学生・院生に研究者等を勧めること」「研究内容について」,さらに「上位職になること」について意見交換を行いました。
 その中で,管理職の立場からは,「『女性教員に管理職になってほしい』と依頼すると,『自分には難しい・管理職にはなりたくない』と躊躇される方があるが,その職にならないと分からない事も沢山あるので,機会があれば怖がらずに進んでいって欲しい」と助言がありました。
 最後に,女性が大学院に進学することに対して,「性別に関わらず研究が好きであれば博士課程に進んで学位を取るのは選択肢の一つであること,研究職にならなくてもよいが現在世の中が女性研究者を求めている状況であることを伝えるのが大切である」とまとめがありました。 

 なお,このセミナーについては約40名の参加がありましたが,生徒・学生には参加しにくい時間であったため,2023年4月中はセミナー動画を公開させていただきます。閲覧希望の方は,こちらに申請いただくと公開URLをお知らせします。

申込フォーム:https://forms.office.com/r/nnyWxb6Txc